アプリケーションノート - 高電圧電源

歯科治療にツルハシは使いませんね。過剰な電源装置の指定はかえって災いの元になり得ます。

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目下の業務に対し適正な電源装置を選択することが、様々な面で見返りをもたらします。例えばサイズ、重量、コストの削減や優れた性能などです。過度に「必要以上の装置」を指定して購入すると、実際のところ、場合によってはシステムの性能を低下させてしまうという結果になりかねません。

Spellmanの電源装置はすべて、最大定格電圧および電流で設計、製造、試験されます。弊社のエンジニアは、最大定格電圧および電流での信頼ある長期運転のために、適切なコンポーネントのディレーティングを適用しています。弊社の電源装置に付加的なディレーティングは必要ありません。

30kVが必要なら30kVのユニットを購入し、それを30kVで運転してください。それが設計の趣旨です。電流と電力にも同じことが言えます。ご自身の要件にぴったり適応する装置を購入することで、出費に対し最も見合う価値を得られるでしょう。より大型、重厚で高価な装置を購入する余裕があれば、能力に少々余裕を持たせることは決して間違いではありませんが、過剰な仕様は信頼ある運転の実現に必要ではありません。少々過剰な仕様であれば重量、サイズ、コストがかさむ程度で済みますが、大幅に過剰な仕様は実際のところ、システムの性能を低下させる結果になりかねません。

繊細な木製の屋内装飾品の上塗りに、4インチ幅の外壁塗装ブラシなど使わないことでしょう。大型のブラシは、広い面積に大量の塗料を手早く塗るにはもってこいですが、小型のブラシなら、小さい物を上手に塗ることができます。意図する仕事にツールのサイズを合わせることで、最良の成果が得られるわけです。

電源装置も同様です。30kVの装置は250ボルトまで下げても作動可能ですが、定格出力の1%未満で運転する場合、良好な分解能での制御は多少困難になり得ます。定格最大出力が500ボルトあるいは1kVの装置なら、より適切にこの要件に対応するでしょう。

弊社の装置はいずれも、「最低負荷要件」はありません。しかし、低電圧または低電力での優れた作動が求められる場合、最大定格がお客様のニーズに近い装置を選択するということを念頭に置いてください。意図する用途に対し、電源装置の規模や選択が適切であれば、精密な運転がより容易に実現します。そうでない場合、非常に小さいプログラム信号やフィードバック信号、S/N比、フィードバック・デバイダ電流などの問題が原因で、最大定格出力に対し非常に小さい割合で装置を運転することが、非常に困難となりかねません。