アプリケーションノート - 高電圧電源

高圧電源のプログラミング レゾリューションについて

AN-17

スペルマンが製造しているほとんどの高圧電源はプログラム可能でユーザーが 0~100% の出力電圧(もしくは電流)を任意に設定することができます。これは通常以下のいずれかを用いて行われます。

ローカル フロント パネル コントロール
リモート コントロール:アナログ信号
リモート コントロール:デジタル信号

ローカル フロント パネル コントロール ローカル コントロールは、電源に取り付けられたポテンショメーター(ボリュームつまみ)を使用して出力電圧/電流を調整することを指します。モジュールでもユーザーが使用可能なポテンショメーターを持つものがあり(MPS、PCM、SLM 等)、ユーザーが電圧/電流を調整することができます。ほとんどのスペルマンのラック マウント型電源はフル機能を装備したフロント パネルを備えており、ロック機能付きのダイヤル型ポテンショメーターにより、希望の電圧/電流にセットすることができます。

つまり、電源制御回路がアナログで、フロントパネル ポテンショメーターが電源のプログラムに使われている場合、ポテンショメーターがプログラミング レゾリューションを決定します。

サーメットやプラスティック フィルムのポテンショメーターでは、抵抗体は連続的な接触面を持つので、摺動子を希望の値に近くなるようセットできます。それに対し巻線可変ポテンショメーターでは、巻線が分離しているためレゾリューションには原理的な限界があります。

ローカル プログラミング性能を持つほとんどのモジュール型電源はサーメットやプラスティック フィルムのポテンショメーターを備えています。つまり、これらの電源は、抵抗の製造会社によって特定される「無限に近いレゾリューション」を持つということになります。多くのラック マウント型電源に使われているポテンショメーターは、巻線可変 Bourns社 3590 5kΩ、10回転 ポテンショメーターで、0.025% のレゾリューション仕様を備えています。

モジュールやラック マウント型電源が標準デジタル インターフェイス(RS-232、イーサネット、USB)に対応している場合は、電源制御回路はデジタルになります。フロント パネルからアナログ信号が電源に送られたとしても、この信号はデジタル インターフェイスと制御回路に採用されているビット レゾリューションでデジタル化されます。

リモート コントロール:アナログ信号 電源制御回路がアナログで、リモートで生成されるアナログ信号が電源のプログラムに使われている場合、ユーザーの生成したアナログ信号によりプログラムのレゾリューションが決定されます。

モジュールやラック マウント型電源が標準デジタル インターフェイス(RS-232、イーサネット、USB)に対応している場合は、電源制御回路はデジタルになります。アナログ信号が電源に送られたとしても、この信号はデジタル・インターフェイスと制御回路に採用されているビット レゾリューションでデジタル化されます。つまり、レゾリューションの限界は、ユーザーが生成したアナログ信号か電源のビット レゾリューションのどちらか大きい方ということになります。

リモートコントロール:デジタル信号 モジュールやラック マウント型電源が標準デジタル インターフェイス(RS-232、イーサネット、USB)に対応している場合、電源制御回路はデジタルになります。電源をデジタル インターフェイス経由でプログラムする場合、電源のデジタル回路と制御回路に採用されているビット レゾリューションにより、レゾリューションが制限されることになります。