アプリケーションノート - 高電圧電源

「単に外部インターロックをジャンパーするだけでよい?」 本当はそうすべきでない理由について。

AN-06

Spellman高圧電源装置の多くが、外部インターロック機能を備えています。概して、外部インターロックは、リア・パネルの端子ブロックまたはインターフェース・コネクタ上での、2つの信号接続により提供されます。この機能は、フェイルセーフな方法で高電圧を遮断および発生防止する能力を、ユーザに提供するものです。この外部インターロック回路は、作業者の安全性を向上させるべく、ユーザの設備へ容易に組み入れることができます。

ほとんどの場合、電源装置をHV ONモードへラッチする際に使用されるリレー・コイルの電流は、リア・パネルの外部インターロック・ポイントへ供給され、戻されます。これは通常は低電圧リレー・コイルで、電圧は12 Vdcまたは24 Vdc、電流は‘数十ミリアンペア’の範囲です。2箇所の外部インターロック・ポイントは、電源装置がHV ONモードへセットされる(さらにその状態で継続作動する)よう、低インピーダンスで接続されなければなりません。

この接続を開放すると、装置がHV ONモードへセットされることを防止します。さらに、ユニットがHV ONモードで作動中であれば、この接続を開放すると電源装置はHV OFFモードへ戻ります。外部インターロックは、電源装置の入力電力源からの接続を切断する以外では、安全性に関し、電源装置の出力を制御する最良の方法です。

一般的に、弊社の装置は迅速かつ容易に操作できるよう、2個の外部インターロックを共にジャンパーした状態で出荷されます。ユニットの構成がこの状態のままでも実際には作動しますが、ユニットは外部インターロック機能を迂回します。

Spellmanは、露出される高圧電位に接触しないよう、適切な物理的バリアを用いて分離することを推奨します。高圧電源用ケージまたは筐体を使用し、作業者が不注意に潜在的な致死電圧に触れないよう、保護策を講じることが望ましいです。これらのケージまたは筐体の扉および/またはアクセス・パネルには、通常は開放しているインターロック・スイッチを設け、扉またはパネルが安全な位置にある時だけスイッチが閉じられるようにすることが望ましいです。扉またはパネルを開くと電源装置はHV OFFモードへ戻り、ドアまたはパネルが適切に安全な状態となるまで、装置がHV ONモードへセットされることを防止します。